「クラゲの入江」ランス・オ・メドー

カナダ東部のニューファンランド島最北端にあるランス・オ・メドー。フランス語で、「クラゲの入江」という意味です。1960年にノルウェーの探検家夫妻が、この地の遺跡を発見しました。

コロンブスの発見よりも500年古い

ノルウェーの探検家ヘルゲ・イングスタッドとその妻で考古学者のアンが発見。住居跡や道具が出土し、既に西暦1000年ころに、この地にバイキングが暮らしていたことが確認されています。発見された建物は8棟。最大の建造物は複数の部屋からなっていました。機織り機や、鍛冶と溶鉱炉、製材所なども見つかっています。
2012年には、カナダの研究者が北極圏の島で何世紀も前の青銅などの銅合金の痕跡を発見しています。バイキングはカナダ北極圏にも進出した証拠です。仮説段階ですが、バイキングはアメリカ先住民との間で物々交換の貿易をしていた可能性が指摘されています。
「ランス・オ・メドー」に残された道具類には、バイキング女性の使う糸車やイングランド製のボタンなどがありました。アメリカ先住民が製作できるものではなく、この地にバイキングが上陸していたことは確実となっています。コロンブスの「新大陸発見」よりも500年前です。

ヴィンランドという謎の島

10世紀に、アイスランド生まれのバイキング、レイフ・エリクソンという人がいました。彼はグリーンランドの発見者であるエイリークのの長男です。当時グリーンランドから嵐で西に流された者が「豊かな大陸をみた」と語っていたのを聞き、エリクソンは西への航海を試みます。
彼は西暦997年に西に航海し陸地を発見、「ヴィンランド」と名付けます。ブドウとサケが豊富で冬でも霜の降りない比較的暖かい土地でした。この発見後間もなく、数百人がグリーンランドから移住します。この移住は長続きせず、やがてヴィンランドの地は放棄されます。 ヴィンランドがどこだったのかは謎ですが、現在では「ランス・オ・メドー」だったという説が有力となっています。

誰もが知っている「コロンブスの新大陸発見」。それよりもはるか昔に発見していたバイキングたちの偉業をたたえることのできる場所です。

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