ペルー、天空の城「マチュピチュ」

インカ帝国は、ぺルー、ボリビア、エクアドルに広がる南米の古代帝国。16世紀前半にスペイン人に破壊されるまで続いた先住民族の国家です。アンデス文明は、紀元前7500年ころに起源があると言われています。山中の高地にあるため、肺活量の多い屈強な身体をもった民族でした。高地に石で建物を造れた理由の一つはその体力でしょう。

文字による記録がないため、どのような国家であったのかは謎に包まれていますが、12~13世紀ころには強大な帝国が造られていたことがわかっています。彼らが15世紀頃に造り上げた「マチュピチュ」は、スペイン人による侵略の後、3世紀以上にわたってその存在が忘れ去られていていました。1911年にアメリカの探検家により発見され、1983年に世界遺産に登録されました。

インカの失われた都市

マチュピチュは標高2430mの高地に所在し、山麓からは遺跡が見えないため発見が遅れました。300年以上にわたり存在が知られていなかったため、「インカの失われた都市」などとも呼ばれています。

何のための都市であったのかは未だに不明です。発見したハイラム・ビンガムは、この地を詳細に調査し、「太陽を崇める神官たちが統治した要塞」と結論付けます。最近では、要塞ではなく、暦を知るための、太陽を観測する天文施設との説が有力です。

小規模な空中都市

高地にあることから年中涼しく、この都市は避暑地的な街であったのではないかとも考えられています。つまり、王族のための別荘地ではないかという説もあり、宮殿に仕える者たちの住居跡と思われるものがあります。人口は750人程度と推定され、巨大な都市ではありませんでした。

急斜面に石を積み上げて造られており、それが500年経った現在まで崩れずに残っているのは、高い建築技術を持っていたからです。山の斜面には段々畑があり、斜面の緩やかなところには広場などもあります。「空中の楼閣」と言われる通り、この地から見下ろす風景は絶景です。

謎の多い空中都市

スイスに本拠地のある「新世界七不思議財団」が、マチュピチュを「七不思議」に選定しました。なぜ高地にわざわざ石造りの都市を造りあげたのか、何のための施設だったのかなど、未解明な謎に包まれた遺跡です。

マチュピチュ村の駅から、マチュピチュまでは徒歩で3時間。訪れるにはある程度の脚力が必要ですが、空中の楼閣から見下ろす景色はそれだけの労をかけるにふさわしいものです。謎多きインカの古代都市、一度訪ねてみたい街です。

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