落書きだらけの世界遺産!?チリ バルパライソ

チリで最大の港町、バルパライソ。首都サンティアゴから約120km離れたこの街には国会議事堂が置かれており、立法首都としての機能も果たす、国内の政治・交易の中心地となっています。「天国の谷」という名前を持つこの街は2003年に世界遺産に登録されましたが、この地域は治安があまり良くないので、観光の際には注意が必要です。

船舶の停泊地として栄えた街

バルパライソは植民地時代にスペインによって作られた街です。1914年にパナマ運河が開通するまでマゼラン海峡を通過する船の経由地として発展をとげ、特に1848年から1858年に起きたアメリカのゴールドラッシュでは物資の供給・支援の拠点として重要視されました。

またバルパライソはヨーロッパ諸国から多くの移民を受け入れたことにより、その文化にも大きな影響を受けることになりました。移民たちによってサッカーが伝えられ、新聞も公用語であるスペイン語の他、英語フランス語、イタリア語など移民たちが操る言語に合わせたものが発刊されるようになりました。

世界遺産として登録されたバルパライソの街並みは、この移民たちによって伝えられたヨーロッパ各国の建築様式が組み合わさってできたものなのです。

急斜面に建つ街並み

バルパライソは「天国の谷」とも呼ばれています。これはスペイン語の「Valparaíso」を英語に訳したとき「Valley paradise」とほぼ同じ意味を持つからだと言われています。そんなバルパライソの特徴と言えば、カラフルな街並みと急勾配です。緑や紫、オレンジなどさまざまな色の建物が立ち並ぶ街は急な坂道や階段が多く、また建物も斜面に沿うようにして建っているので迷路のようになっています。

この街で最も勾配の激しいところでは傾斜50度を超えており、この急な斜面を移動するための移動手段として19世紀に「アセンソール」と呼ばれるケーブルカーが設置されました。現在10箇所のアセンソールが運行を続けており、アセンソールを降りた丘の上から望むカラフルな街の風景は必見です。

また最近では、入り組んだ街並みと急斜面、急勾配を利用して毎年自転車レースが開催されており動画サイトではその映像の迫力から話題を集めています。「Valparaiso Cerro Abajo」というこのレースは、迷路のようなバルパライソの街を上から下へと全速力で下っていくダウンヒルレースでしてコース上には路肩や階段、ジャンプ台も設置されており、また選手の進路上に犬が侵入してくることもあるというなかなかにエキサイティングなレースとなっています。

バルパライソの治安

国会議事堂やサンティアゴの外港地として国内でも重要な拠点となっているバルパライソですが、残念ながらその治安はあまり良くはありません。その証拠に、街を歩いていると建物や階段にスプレーで描かれたさまざまなイラストが目につきます。しかし、バルパライソにやってくる観光客の中にはこのイラストを目当てに訪れる人も少なくなく、街の景観に華をそえるアートとして評価されているようです。

色とりどりの建物がひしめきあう街、それがバルパライソです。色彩にあふれたその街並みはぜひとも目にしておきたいところですが、治安の問題から首都サンティアゴからの1日ツアーを利用することをおすすめします。

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